シートフローリングもコーティングは必要です!!

ライフタイムサポート連絡先

最近の新築でよく使われている「シートフローリング」とは??

近年、ほとんどの新築マンションや一戸建てで使用されているフローリングはシートフローリングです。
「ワックスがいらないフローリングです」「ワックスフリーのフローリングですからフロアコーティングは不要です。」等、耳にすることもあると思います。
本当のところはどうなんだろうか?と疑問に思っている方は3分で読み終わるので、是非最後まで読んでみてください!!
実際シートフローリングはどのようなフローリングで、日常どのような手入れをしなくてはいけないのか?ここでは「シートフローリングの構造」や「なぜワックスフリー」なのか、「シートフローリングへのコーティングのメリット」をご説明させて頂きます。

シートフローリングの構造

シートフローリングとはフローリングの元となる基材部分(MDFやHDF)の表面に木目を印刷したプリントシート「オレフィンシート」を貼ったものになります。
従来のフローリングは基材の上に単板(薄い天然木)を貼りますので、床に傷が付き易く水拭きが出来ないなどありましたが、シートフローリングの場合はオレフィンシートの表面に特殊加工(EB加工)により強化されたシートを貼るため、従来のフローリングに比べ汚れや傷が付きにくくなります。

※EB加工とは・・・オレフィンシートの表面にEBコート(ウレタン樹脂等)を使用し電子線を照射することにより表面を強化していきます。

ワックスフリーについて

シートフローリングはワックスフリーと言って、ワックスを塗らなくもいい仕様になっています。
ただこれはワックスを塗ってはダメなのではなく、ワックスを塗っても定着させるのが難しいため、塗らないようにしてくださいねという意味合いです。
シートフローリングの場合、専用のワックスを使用してそれなりの技術を持って塗らないとうまくフローリングに定着しないため、まだらになってしまったり、すぐに剥がれてしまったりします。
なので塗らなくてもいいよという意味で「ワックスフリー」と記載されています。

現在の住宅では殆どの場合シートフローリングを採用しているため、現在のフロアコーティングはシートフローリング用に開発されていますので、しっかりと定着し、専門の技術者が施工を行うため問題なく施工ができます。

シートフローリングへのコーティングのメリット

シートフローリングは上記図でも説明をさせて頂いるように、MDFやHDFという基材の上に木目がプリントされた薄いオレフィンシートが貼ってあるフローリングです。
MDFやHDFは高密度繊維板といって、簡単に説明をすると材木として使用ができないような端材やリサイクル材を繊維状にし、圧縮して固めてボード状に加工した板になります。
MDFやHDFは通常の木材に比べて、乾燥による反りや割れなどが起きにくいため、製品として非常に扱いやすいので安価で生産ができるというメリットが有りますが、 通常の木材よりも水が染み込みやすくカビなどが発生しやすいというデメリットが有ります。

また、見た目も右の写真の通り、木目などの柄もなくあまり良くないことと、あまり水分に強くないため表面に木目をプリントしたオレフィンシートを貼り住宅用のフローリングとして使用をしてます。
ただ、このオレフィンシートが傷にあまり強い素材でないため、そのままだと日常生活の中ですぐに傷がついてしまったり、剥がれてしまうためオレフィンシートの表面にEBコートという加工が施されています。

ではこのEBコートをしてあれば傷はつかないし、水をこぼしても大丈夫かというと、そういうわけではありません。
EBコートの一番優れている部分は強度ではなく、加工がしやすことによる「生産性の高さ」になります。
施工方法が同じUVコーティングと比べると、UVコーティングはコーティング剤が完全に硬化するまでに紫外線照射時間が10秒前後かかるのに対して、EBコートは1秒未満で完全硬化させることができるため、UVコーティングに比べ10倍の生産性の高さが有ります。
なのでコストパフォーマンスには非常に優れたコーティングではあるのですが、強度についてはやはりUVコーティングやガラスコーティングなどのフロアコーティングには敵わず、耐久年数も一般的に数年程度といわているため、耐久年数で比べても20年、30年耐久するフロアコーティングには敵いません。
また耐薬品性能についてもあまり強くないため、漂白剤や除光液のような強い薬剤をこぼしてしまうと表面の加工が剥がれてしまい、オレフィンシートがむき出しとなり痛めてしまいます。
更にEBコートは工場過程行われているため、フローリングの継ぎ目部分は行われおらず、水をこぼしてしまうと継ぎ目から水分が入ってしまい、中の基材(MDF・HDF)を痛めてしまいます。

フロアコーティングを行うと、
1.表面のコーティングの耐久性が数倍に長くなること
2.コーティングの塗膜も強固になるので、より傷に対して強くなること
3.耐薬品性能が高くなるので日常でなにか薬品をこぼしてしまっても大丈夫ということ
4.水やジュースなどをこぼしてもフローリングを痛めない
5.塗り直しも容易なため、経年劣化後の修復も短期間且つ安価で可能

というメリットが有りますので、EBコートが施されているシートフローリングにフロアコーティングを行うメリットは十分にあります。
なのでシートフローリングが普及されている現在でもインテリアオプション商品のラインナップにフロアコーティングが用意されていて、今でも人気のあるオプション商品の一つとなっています。